2014/12/27

東名高速SAXOPHONE QUARTET 2014名古屋公演

12/21のTSQ演奏会の翌日、仕事は休みを取って名古屋入り。12/21の東名高速サックス演奏会東京公演がTSQ演奏会とかぶって聴けなかったため、何としても12/23の名古屋公演を聴いておきたいと思い、出かけたのだ。メンバーの皆さんの前夜祭にも参加させていただき、当日を楽しみに迎えた。会場では、名古屋方面の多くのお友達の皆様にもお会いでき、嬉しかったのだった。

【東名高速 SAXOPHONE QUARTET 第2回~日本一の富士盛りライブ!!~(名古屋公演)】
出演:瀧彬友、川地立真、松下洋、上野耕平(以上sax)、黒岩航紀(pf)
日時:2014年12月23日(火曜)14:30開演
会場:ドルチェ楽器 名古屋店
プログラム:
R.ロジャース - レッスンズ・オブ・ザ・スカイ [瀧、黒岩]
R.グリエール - トランペット協奏曲 [川地、黒岩]
R.シューマン - 3つのロマンス [松下、黒岩]
逢坂裕 - ソナタ [上野、黒岩]
N.カプースチン - トッカティーナ(8つのエチュードより)[黒岩]
F.ショパン - 英雄ポロネーズ [黒岩]
M.ジャクソン - スムース・クリミナル [松下、川地]
S.ラフマニノフ - ヴォカリーズ [上野、松下、黒岩]
S.バーバー/生野裕久 - 思い出より1,6 [瀧、上野、川地、黒岩]
~後ろ髪を引かれつつここで途中退出~
G.ガーシュイン - ソングブック
P.チャイコフスキー - くるみ割り人形 他

実に面白いライヴだった。新進気鋭の、東京で、名古屋で、はたまた世界で、それぞれ活躍しまくっている奏者たち(まだ全員20代だ!)の、個性のぶつかり合いなのだが、互いを尊敬する、というエッセンスが演奏のそこかしこに感じられる。ピアノの黒岩さんも定常メンバー入り、ということで、来年からはクインテットに改名するとのこと。いまから楽しみになってしまう。

第1部はソロ・ステージ。瀧さんの演奏は、やはりソプラノの美音が映える。まるで楽譜が透けて見えるような、ピタリとはまった変拍子の応酬、そしてドライブ感が心地よい。最近ロジャースのこの曲、流行っているなあ。川地氏は、ビジューSQのイメージが非常に強かったところ、ロマンティックなグリエールの「協奏曲」をテナーサクソフォンで演奏し、その芯の通った演奏や芳醇な音色に感銘を受けたのだった。松下さんのシューマンは、昨年のリサイタルを思い出すような、これもまた良い演奏(ギアはずいぶんとローで制御されていたような雰囲気もある)。上野さんは、20分にも及ぶできたてほやほやのソナタを、隅々まで隙なく構築して、見事に吹ききったのだった。これは流行るかも。

第2部はピアノソロとアンサンブル。黒岩さんはコンサート中ほぼ出ずっぱりで、現代作品からシューマンから何から、見事なサポートを繰り広げていたが、ソロもまた素晴らしい。まさかここでカプースチンの「トッカティーナ」を聴けるとは!そして、黒岩さんご自身が子供のころから大好きだったというショパンもまた、まるでソロ・リサイタルの一幕を観るがごとく、気合いの入ったもので、会場が湧いたのだった。

マイケル・ジャクソンは、2 Cellosの編曲を2本のバリトンサクソフォンで演奏。「(MCでマイクを持ってしゃべると)フワっとした2人で演奏します」とは松下さんのMCの言だが、いやはや演奏はMCと相反し、激烈であった。あまりにかっこよすぎて、楽譜買おうかなと思っちゃったほどだ。音色は全然違うのだが、それがまた強烈なグルーヴ感の源泉となっているように感じた。ラフマニノフは、アルトサクソフォン2本でしっとりと。松下さんと上野さんがデュオを吹いている、というのも、なんだかすごい光景だなあ。最後は、楽しみにしていたバーバー!私自身も、ずっと昔に1,5,6を吹いたことがあったのだ。懐かしい。期待に違わぬ、音が重なるキラキラ感と、フレーズにさりげなく織り込まれる各人の音楽性を堪能した。

第2部が終わったところで、後ろ髪を引かれつつ途中退出し、ドルチェ楽器東京へと移動した。第3部もかなり盛り上がったようで、うーむ、聴きたかったなあ。

富士盛りライヴ…ということで、22日に新幹線車内から撮影した富士山の画像を。

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