2013/03/03

3/3サクソフォーン・フェスティバルの聴きどころ!

音楽大学アンサンブルステージ…実はかなり楽しみ。プログラムは下記。もちろん、あの名作「静寂の森、饒舌な雨」の再演は楽しみだが、実はそれぞれのグループに面白そうな要素があり(一個ずつ説明したいくらいなのだけど)、どれも注目している。

・大阪芸術大学
岩永 知佳:Sax8重奏のためのAmerica「都市の肖像」
・東邦音楽大学(指揮:佐々木雄二)
W.A.モーツァルト(arr.R.シビング):弦楽五重奏K.406
・国立音楽院(指揮:成田徹)
A.グラズノフ(arr.草山ゆかり):四季より「秋」
・東京音楽大学(指揮:小串俊寿)
J.S.バッハ(arr.河原 翌真):トッカータとフーガ ニ短調
・武蔵野音楽大学(指揮:栃尾克樹)
G.ホルスト:セントポール組曲→個人的にツボな曲。
・上野学園大学(指揮:松原孝政)
P.チャイコフスキー(arr.野村秀樹):「弦楽セレナーデ」より第一楽章 
・くらしき作陽大学(指揮:貝沼拓実)
J.スーク(arr.圓田 勇一):「弦楽セレナーデ 変ホ長調 作品6」より
第1楽章 Andante con moto、第4楽章 Allegro giocoso,ma non troppo
・東京藝術大学(指揮:松本宗利音)
中橋 愛生:サクソフォーンオーケストラの為の 静寂の森・饒舌な雨
・尚美ミュージックカレッジ専門学校(指揮:原博巳)
B.スメタナ(arr.岩本伸一):交響詩《わが祖国》よ 第2曲「ヴルタヴァ」
・昭和音楽大学(指揮:栄村正吾)
G.ガーシュウィン(arr.金井 宏光):パリのアメリカ人
長生 淳:セルマーキャンプのテーマ
・国立音楽大学(指揮:滝上典彦)
P.チャイコフスキー(arr.奥野 大樹):バレエ音楽「眠れる森の美女」より イントロダクション・ワルツ
・洗足学園音楽大学(指揮:宗貞啓二)
R.シュトラウス(arr.岩本伸一):ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら

「カルテット名曲館」では、滝上先生率いるはやぶさ四重奏団が演奏。この機会に合わせて岩渕みずきさんも一時帰国しているとのこと。はやぶさ四重奏団の前回リサイタルは聴くことができなかったので、楽しみ。そして、プログラムは何になるのかあ(笑)そういえば岩渕さんは帰国中にいくつもの演奏機会があるとのこと。

伊藤あさぎさんがマルチェロの独奏者に抜擢!?とちょっと驚いたが(本人も驚いたとのこと)非常に清涼感のある音色や音楽性から、なかなか面白いものになるかもしれないと思っている。上野耕平さんは、ヘムケ氏がCDに録音しているガーシュウィン。先日聴いたばかりのヴィードーフの演奏がとても楽しかったので、そのときの演奏の魅力がそのままガーシュウィンに当てはめられたときにどうなるのか、わくわくする。井上麻子さんは、石毛里佳「フラジャイル」を演奏。作品も気になるが、それよりも、最近関西の名手の演奏を東京でも聴く機会が増えつつあることが嬉しい。おなじみ、ジェロームは、レオ・シュタインの往年の名曲を。ずいぶんとマッチしそうだ(笑)。メインとして据えられたのは林田和之氏によるラーション。林田氏の師匠である雲井氏が、かつて弦楽四重奏+ピアノという編成でこの曲を演奏したことを思い出したが、こんどは弦楽四重奏のみ。また、林田氏の独奏を聴くのも久しぶりであるため、とても楽しみだ。

A協会員によるプレミアムコンサートは、まず先日現代音楽演奏のコンクールに入賞した白井奈緒美氏の「イニシャルS1」「イニシャルS2」の演奏が気になっている。「イニシャルS(=S1)」は大石将紀氏の演奏を聴いたことがあるのだが、S2では(声楽の)ソプラノ奏者もゲスト出演するそうで、どのような展開になるのか興味深い。奇しくも、今日伺ったRossoの演奏会で白井さんにお会いし、「S2はもっと凄いよ!」とのコメントをいただいた!聴き逃してはならないだろう!

スペシャルゲストのダグラス・オコナー氏は、無伴奏で十八番の「Worksong」と、そしてなんとバッハの無伴奏パルティータ第2番から「シャコンヌ」を演奏!「Worksong」を献呈先の奏者自身の演奏で聴ける、というのも凄いことだが、もっと驚いたのはバッハ。単音楽器であの名曲「シャコンヌ」をどのように料理するのだろう!アレンジはオコナー氏自身によるものなのだろうか!?…と、気になるポイントが多い。そして、今日聴いた話によれば、両作品とも、なんと暗譜で演奏するとのころ…まじっすか。

最近何かと話題の、バジル・クリッツァー氏によるアレクサンダー・テクニークの特別講座が開催される。私の知り合いの中にも、何人かクリッツァー氏の講習を受けた、という方がいるのだが、その言葉の端から想像するに、なんだか面白そうだ。演奏以外のイベントは貴重で、こういった機会を逃すと次はまたいつか…と成りかねない。

ディスカヴァリー・コンサート…。演奏曲目は、下記。
・F.デクリュック:ソナタ嬰ハ調 ヴィオラ:須藤三千代
・V.ダンディ:コラール・ヴァリエop.55 チェロ:太田徹
・C.ドビュッシー:ラプソディ コール・アングレ:?
サクソフォン吹きとして、これらの作品の別形態を知っておくことは、普段慣れ親しんだ表現以外を吸収できるという意味で重要なことだろう。個人的には、シュミットの「伝説」も聴きたかったかなー、なんて(^^;

雲井雅人プレゼンツ「アドルフ・サックス工房からの枝分かれ」は、2007年のフェスティバルをまざまざと思い出す。非常にシリアス、かつ、ポップでエキサイティングなサクソフォンとエレクトロニクスのための5作品(それはそれでものすごく感動したのだけど)のあとに、ホール中を満たしたアドルフ・サックスの音色も、まさに涙がこぼれんばかりの素晴らしいものであった。あの音色を聴くと、なぜかサクソフォンの歴史が走馬灯のように次々と思い出される(実際生きたわけじゃないのだけど…ふしぎ)。

たぶん、他にもいろいろと聴きどころはあると思うが、夜も遅いのでこのへんで…。

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